◆株式会社とは?仕組みと特徴やメリットとデメリットについて

◆株式会社とは?仕組みと特徴やメリットとデメリットについて

株式会社とはそもそも何なのか?と疑問に思う方もすくなくないと思いますが、ここではその株式会社の仕組みや特徴、また合同会社や有限会社との比較の解説や株式会社のメリットとデメリットについて解説していきます。

 
この記事はこんな方におすすめ!

・新しいビジネスを始めたい起業家や経営者
・株式会社の設立に興味のある人
・法人格を持つ会社の運営や組織に関心のある人
・株主や出資者として関わりたい人
・株式会社の税制や法的責任について知りたい人
・株式会社と他の企業形態との比較を検討している人

株式会社とは何か?株式会社の定義と特徴の解説

株式会社とは、法人格を持ち、株主が出資した資金によって経営される企業形態のひとつです。株式会社は、株式を発行して出資者である株主を認定し、その出資に応じて株主に株式の持分を与えます。株式の持分に応じて、株主は株式会社の経営に参加し、議決権や配当権を行使することができます。

 

株式会社の最大の特徴は、出資者である株主が自己の出資に対して限度を超えて責任を負わないことです。つまり、株主は自己の出資に応じた株式の持分分の責任しか負わないため、借金や訴訟などのトラブルが起こった場合でも、株主自身の財産は保護されます。

 

また、株式会社は、自己の意思で事業を継続することができ、経営者や株主の変更があっても存続し続けることができます。さらに、株式会社は株式を公開して株式市場に出すことができるため、株式公開による資金調達や株主による投資家の獲得、株式市場における企業価値の向上なども期待できます。

 

一方で、株式会社は、設立に際して一定の手続きや費用が必要であり、設立後も決算報告や税金の申告などの義務があります。また、株主が多数いる場合は、株主間の意見の食い違いや経営権争いなどの問題が発生することもあります。

 

総じて、株式会社は、一定のリスクがある一方で、資金調達や企業価値の向上、組織・役員の柔軟な設計など、多くのメリットを持つ企業形態であると言えます。


株式会社と他の企業形態(有限会社、合同会社、株式会社)の比較

株式会社、有限会社、合同会社は、いずれも法人格を持ち、法律的に独立した企業形態ですが、それぞれの特徴や違いがあります。

 

まず、有限会社は、株式会社と同様に株主が出資する企業形態で、株式会社との違いは、出資に応じた株式を持つのではなく、出資に応じた「出資割合」という形で出資者が参加する点です。そのため、株主の数が少なく、株主間の意見の食い違いが少ないというメリットがあります。また、設立の手続きが比較的簡単であり、決算報告などの義務も株式会社に比べて緩やかです。

 

一方、合同会社は、株式会社や有限会社とは異なり、出資者を「合同会社員」と呼び、役員についても「代表社員」と呼びます。出資者は、出資額に応じた「持分」を持ち、利益分配や経営参加権を行使します。また、合同会社は株式会社と比べて設立が容易であり、出資者の意見を尊重した柔軟な経営が可能な点が特徴です。

 

株式会社と比較すると、有限会社や合同会社は株式を公開して資金調達することができないため、資本調達が限定的である点が短所です。また、株式会社に比べて設立後の義務や手続きが緩やかである分、組織の信頼性や企業価値が低くなることがある点も注意が必要です。

 

総じて、企業の規模や目的、出資者の人数や出資額、経営形態の柔軟性など、さまざまな要素に応じて、株式会社、有限会社、合同会社のいずれかを選択することが適切です。


株式会社のメリットとデメリットの解説

【株式会社のメリット】

資金調達の容易性

株式会社は、株主から資金を調達することができます。このため、大きな事業を行う際に必要な資金を調達することができ、成長に必要な資金を手軽に調達することができます。

 

責任限定

株式会社は、株主が出資することで資本金を形成し、その中で事業を行うため、株主の出資額に応じた責任限定ができます。このため、個人事業主や有限責任事業組合などの企業形態と比較して、個人資産のリスクを軽減することができます。

 

組織の分業化

株式会社は、役員や社員などの専門性を持った人材が集まることができるため、組織の分業化や専門性の高い業務を行うことができます。

 

継続性の高さ

株式会社は、法人格を持つため、役員や株主の変更があっても、法人自体が継続することができます。また、株式会社は、上場することで、長期的に組織の継続を図ることもできます。

 

【株式会社のデメリット】

設立費用が高い

株式会社を設立する際には、設立登記や印紙代、公告費用などが必要になります。そのため、設立費用が高くなりがちです。

 

税金が高い

株式会社は、法人税や消費税、所得税などの税金を支払う必要があります。このため、利益が大きくなるほど、支払う税金も高くなります。

 

業務の運営が複雑

株式会社は、多くの株主や役員がいるため、意思決定が複雑化することがあります。また、組織が大きくなるほど、情報共有やコミュニケーションが難しくなることもあります。

 

株主との関係管理が必要

株式会社は、株主が出資するため、株主との関係管理が必要


まとめ

株式会社は、出資者である株主から出資金を集め、法人格を持って経営を行う企業形態です。以下に、株式会社の特徴をまとめます。

 

【特徴】

  • 資金調達の容易性
  • 責任限定
  • 組織の分業化
  • 継続性の高さ
  • 取締役会、監査役会の設置が義務づけられている
  • 定款や株主総会の決議事項などが公開される

 

【仕組み】
株主が出資し、出資金が資本金として株式会社を設立する
取締役会が設置され、取締役が経営に関する権限を持つ
監査役会が設置され、監査役が取締役の業務に対する監査を行う
株主総会が開催され、重要な決議事項が株主の承認を得る必要がある

 

以上が、株式会社の特徴と仕組みです。株式会社は、資金調達の容易性や責任限定などのメリットがありますが、設立費用の高さや税金の負担、業務の運営が複雑化することなどのデメリットもあります。