◆5つのお辞儀の種類!正しいお辞儀の仕方と悪いお辞儀の仕方

◆5つのお辞儀の種類!正しいお辞儀の仕方と悪いお辞儀の仕方

お辞儀とはビジネスマナーの基本です。面接ではもちろんの事、職場や取引先へと赴いた際には必ず必要になるスキルです。
ここではお辞儀の種類と正しいお辞儀の仕方とその使い分けについて解説します。
また、誤ったお辞儀をしてしまうと相手に悪い印象を与えてしまいます。その悪いお辞儀の仕方についてもご説明します。

 
この記事はこんな方におすすめ!

・社社会人やビジネスパーソン
・日本のビジネス環境で働く外国人
・ビジネスマナーに興味のある人
・異文化コミュニケーションに関心のある人
・礼儀正しい対応を心掛けたい人

会釈・お辞儀の仕方

会釈、お辞儀には大きく分けると5つの方法があり、状況によって使い分ける形になります。
その5つは下記の通りです。

 

  • 最敬礼
  • 中礼
  • 会釈
  • 目礼

 

 

各々の説明に入る前に、上記の5つに共通した会釈・お辞儀をする姿勢があります。
その基本的な姿勢のポイントは下記の通りです。

 

  • 両足は揃える
  • 脊筋を伸ばしながらまっすぐ姿勢よく
  • 腰から上体を倒す(首から上、背中を倒すだけではダメ)
  • 男性は両手をズボンの両縫い目サイドへ
  • 女性は両手を前で揃える

 

会釈・お辞儀をする際には上記の姿勢を意識する事が大切です。
この基本姿勢を踏まえた上で5つのお辞儀について解説します。

 

〇最敬礼

最敬礼(さいけいれい)とは、一番丁寧なお辞儀とされております。
使用頻度はそこまで高くはありませんが、深いお詫びや謝罪などをする際や心からの感謝を伝える時や重役や大事なお客様への対応の時などに使い、普段のお辞儀以上に、気持ちを込めることがポイントとなります。

 

 

最敬礼のやり方は、先程ご説明した基本姿勢から背筋を伸ばした状態のまま上半身を前に倒します。頭部から腰部まで一直線の状態を保つことを意識しましょう。

 

最敬礼で上半身を倒す角度は45度に倒すのが一般的です。頭を下げる際の目線は足元から前方1メートル程離れたあたりを見るのが適切です。
最敬礼の際に自身の足元を見てしまうと首が曲がってしまうので注意が必要です。

 

使用用途 :冠婚葬祭、深いお詫び、深い感謝、申し出をするとき など
お辞儀の角度: 45度
視線:自分の足元から1メートル離れたところ
お辞儀の長さ:ひと呼吸おく程度

 

 

〇敬礼(中礼)

敬礼(けいれい)とは、別名で中礼(ちゅうれい)や普通礼と呼ばれており、お辞儀の中では最も基本的な方法で、多くのビジネスシーンで使用する日常的なお辞儀です。

 

敬礼は、先程ご説明した基本姿勢から、上半身を30度前後の角度まで倒します。目線は足元から前方1.5~2メートルあたりが最適です。
敬礼をする際にはゆっくりとした動作を心掛ける事がポイントになります。

 

使用用途 : 訪問先の挨拶、お礼を伝えたいとき、接客時、目上の人への挨拶、訪問者を見送るとき、訪問者を迎えるとき、その他さまざまなビジネスシーン
お辞儀の角度:30度
視線:足元から前方1.5~2メートルあたり
お辞儀の長さ:ひと呼吸おく程度だが、長すぎず
「語先後礼」を意識しながら中礼をする

 

 

〇会釈

会釈(えしゃく)とは、3種類のお辞儀の中で最も軽いお辞儀となります。
会釈は15度に上半身を倒し、目線は足元から前方1.5メートルあたりがいいでしょう。
主に社内で同僚や上司にすれ違った時や遠くにいる人と目が合った時などに会釈します。できる限り立ち止まって、にこやかな表情を意識する事で印象が良くなります。

 

会釈に適した場面は主に社内で同僚や上司とすれ違ったときや、遠くにいる人と目が合ったとき。可能な限り立ち止まって、にこやかな表情を心がけると印象がよくなります。

 

 

使用用途:会議室や別室への入室時、来客訪問時のお茶出しのとき、社内・廊下ですれ違うとき
お辞儀の角度:15度
視線:足元から前方1.5メートルあたり
お辞儀の長さ:特に意識しなくて問題なし

 

〇目礼

目礼とは目を伏せることでお辞儀を表す方法のこと。上半身は一切倒さずに頭も下げません。
主に狭くてお辞儀をするスペースがない状況で使用します。例えば混雑下エレベーターの中などが当てはまります。
この目礼は状況的に使用する機会は少ないので頻繁には使用しませんが、お辞儀するスペースがあるにも関わらず目礼を行うと失礼になるので注意が必要です。

 

〇拝

拝とは上半身を90度の角度まで倒したお辞儀の事で、相手に最大限の経緯を表したいときに使用します。
この拝は神社への参拝時にも使用されます。


要注意!よくあるみっともないお辞儀

正しくお辞儀をしなければ、相手に不快な思いをさせたり、挑発されているかと誤解を生むケースもあります。
また誤ったお辞儀を「正しいお辞儀」と認識していれば恥をかく原因にもなってしまいます。
悪いお辞儀の仕方と状況に分けてご紹介します。

 

よく見かける悪いお辞儀の仕方

  • 頭だけを下げるお辞儀
  • キツツキの様に首だけを曲げて顎を前に突き出すお辞儀
  • ニワトリの様にせわしなく何度も頭を下げるお辞儀
  • 両手を前へだらりと下げて前屈する姿勢になるお辞儀

 

よく見かける悪いお辞儀の状況

歩きながらお辞儀する

気心の知れた相手や学校行事の保護者とのすれ違いの際に会釈するのであれば問題ありませんが、会社でお辞儀をする際には立ち止まってお辞儀をすることが基本となります。

 

階段の上段から下段にいる上司へお辞儀する

もし上司が下段、自身が上段にいる際には階段の脇に一旦よけて上司が階段をのぼるのを待ち、同じ段になってからお辞儀をするといいでしょう。

 

座ったままでお辞儀する

席を立ってからお辞儀をしましょう。

 

作業などをしながらのお辞儀

一旦手を止めて、正しい姿勢を整えてからお辞儀をしましょう。


まとめ

お辞儀とは、相手とのコミュニケーションの一環であり、非常に重要な動作となります。
社会人としてはおさえておきたい基本的なビジネスマナーの一つです。
また、せっかくお辞儀をしても誤ったやり方でお辞儀をして相手に不快感を与えてしまう場合もあります。
正しいお辞儀をしっかりと覚えてビジネスシーンで活躍できるようにしましょう。